社員インタビュー

Interview

重ねてきた経験は、ひとつも無駄ではなかった。多彩なキャリアを経てたどり着いた炭本さんが、育成課で見つけた”答え合わせ”とは?

育成課 / 2025年
炭本 亮

リーマンショックと就活、そして休学からのキャリアスタート

――まずはこれまでのキャリアを振り返らせてください。就職活動を始めた頃はどんな状況だったんですか?
炭本 僕が新卒だった年は東日本大震災と重なっていて、リーマンショックの影響も残っていた時期でした。いわゆるダブルパンチですね。何もわからないまま就活を始めたんですが、当然のようにうまくいかなくて。それで、大学が休学しやすい環境だったこともあり、1回社会に出て働いてみようと思ったんです。

――休学して社会に!行動力がありますね。まずはどんな職場で働いたんですか?
炭本 最初にコールセンターで1年ほど働いて、お客様対応の中で評価が良かったのか、2ヶ月ほどで品質管理の部署に呼んでもらいました。100人以上いるオペレーターの対応を聞いて良かったとこ、悪かったとこを分析するような仕事です。この頃から、正社員という雇用形態にこだわらなくてもいいかもしれない、と思うようになっていました。

急拡大するメッセージアプリ会社で学んだ「効率重視」の対応
――大学に戻って卒業された後、LINEにご入社されたとお聞きしました。
炭本 ちょうど福岡拠点が立ち上がるタイミングで、大々的に採用をしていたんです。チャット対応の募集に応募したはずが、入社したらゲームアプリの部署に配属されていました。人手が足りなかったみたいで(笑) 担当していたのは、当時大人気だったパズルゲームのカスタマーサポートで、1日6,000件以上の問い合わせが来る部署でした。

――それはかなりの件数ですね。
炭本 ”ガチャで欲しいキャラクターが出なかった”、”ゲームが途中で落ちた”といったものが多かったですね。ゲームの世界観を大切にする方針だったので、文章は厳しくチェックされていて、基本的には定型文でお返事をする仕事でした。

会社自体が急拡大していたので、入社して3ヶ月もしないうちにチームをまとめるリーダーになり、最終的には一つの部署のマネージャーを任せてもらいました。2年で3回オフィスを移転するくらいの成長スピードでしたね。

――そこまで任されていたのに、転職を考えたきっかけは?
炭本 立ち上げ期からいて、対応がある程度パッケージ化できて、マニュアルも完成してきた頃、問い合わせ自体が落ち着いてきて、人員を縮小する局面が来たんです。

長く一緒に働いてきたメンバーに「フルタイムになるか、辞めるか」という決断を迫らなければいけなくて。それが本当にきつかった。自分の役目は終わったのかもしれないと感じたのと、視野がどんどん狭くなっているように思ったので会社を離れました。

"心に寄り添う"カスタマーサポートで燃え尽きた2社目

――次の会社ではどんなお仕事をされていたのでしょうか?
炭本 前職と同じくゲームタイトルのカスタマーサポートでしたが、会社の文化が全然違いました。前職時代は内容に向き合うということよりも「終わらせることが目的」だったんですが、2社目は「一つひとつの問い合わせに、どう向き合って相手の気持ちを解消するか」を大切にする会社でした。

テンプレートでは対応できないので、1件あたりの時間もかかりますし、想像力を働かせなければいけないなかで自己裁量と責任がともなう仕事でしたね。その後、人気アイドルグループを起用したタイトルの立ち上げに関わることになり、リリース直後は問い合わせが爆発的に増えていきました。

――働き方以外にも、カルチャーの違いを感じた部分はありますか?
炭本 入社時に何冊も本を渡されたんです。『7つの習慣』『ゼロ秒思考』『ビジョナリー・カンパニー』とか。それくらい、ちゃんとビジョンを大事にして体現していこう、という会社でした。それまでの僕は、目の前の作業をひたすらこなす効率重視の人間だったんですが、そこで初めて「仕事をどうデザインしていい状態にしていくか」を考えるようになりました。

担当していたプロジェクトでは、ディレクターやプロデューサー、エンジニアと同じミーティングに入って、一緒にゲームをつくっていく感覚もありました。カスタマーサポートという同じ職種でも、会社が変われば向き合い方も大事にするものも大きく変わるんだ、と実感した時期でしたね。

入社して最初に携わったタイトルを会社として初めて別会社に運営を引き継ぐことになりタイトル移管を一通りやりきった後、新しいタイトルへ異動。次の担当タイトルはもともとファン層の厚いIPだったこともあり、リリース直後から問い合わせがとてつもない数で押し寄せてきて、10時出勤で翌朝の始発で帰るような日々が1~2ヶ月続きました。

――それはかなりハードな働き方ですね。
炭本 前職のような効率重視のやり方から、CX(カスタマーエクスペリエンス)をどう体現するかを自分で作り込めと言われていて。自分なりにやってきたつもりでしたが、ずっと「視座が低い」という評価で、もどかしさを感じていました。

毎日の仕事はアップアップなのに評価はされない。そんなジレンマを抱えていたときに、あるタイトルのサービス終了の業務リーダーをやってみないかと打診されて、キャリアのために断れず、打算的に引き受けてしまったんです。

これが完全なキャパオーバーのきっかけになりました。今思えば、冷静に考えられる余裕もなく、自分のタイトルの仕事、周りのサポート、サービス終了業務の3つを同時に抱えることになってしまいました。

――それで少しずつ、心身ともに限界が近づいてしまったんですね。
炭本 何が正解かもわからないまま、ただ漠然と目の前の仕事をやっていたように思います。そこからフェードアウトするように会社を離れました。

2年間の空白と、リハビリから始まった空港での日々

――そこから2年間、キャリアに空白期間があったと伺いました。
炭本 正直に話すと、何もしていない時期でした。ただ、ありがたいことに前職のメンバーや友人たちが「どうしてる?」と連絡をくれ続けてくれて。

最初は後ろめたくて会えなかったんですが、半年ほど経って「あの時ちゃんと言えなくてごめん」と伝えたら、思っていたよりずっと優しく受け止めてもらえて。そこから少しずつ回復して、今でもたまに会って近況を話せる良い友人になりました。

転職活動を再開しても、空白期間があると本当に選考が通らなくて。50社以上受けたと思います。生活のためにAmazonの倉庫やコールセンターのスポットなど、いろいろなアルバイトをしながら、たどり着いたのが空港の駐車場運営のアルバイトでした。

――実際にこれまでとはまったく違った職種で働いてみてどうでしたか?
炭本 最初は「一部上場の会社で働いてきた自分が駐車場の仕事なのか」というプライドが正直ありました。でも入ってみるとすごく居心地が良くて。シルバー世代の方も、元役員クラスの方もいて、いろんな世代の人と一緒に働けて、すごく学びが多かったです。

パソコンが使えたので、日報や入金票のフォーマットを作ったりすると、周りの方が喜んでくれて。役に立っている実感を、そこで少しずつ取り戻していきました。

その後、社内公募で免税店への異動が決まったんですが、長く勤める先輩スタッフとの折り合いが合わず、毎日のように言い合いになってしまって。「この状況を丸め込んで続けても、自分の人生が幸せにはならない」と感じて、妻に「こういう状況なんだけど、どう思う?」と相談したんです。

そうしたら、「早く辞めちゃいなよ!」と即答されて(笑) 「なんでそんなことにエネルギーを使ってるの!」と。その一言でなんだか肩の力が抜けて退職を決意しました。

「なんとなく」の一言に惹かれたグスクとの出会い

――そんな中、グスクとの出会いはどのようなきっかけだったんですか?
炭本 求人サイト経由でオファーが来たのがきっかけです。「民泊ってなんだ?」というくらい何も知らなくて、正直半分好奇心で面談に行きました。1次面接で会社に行ったら、パリッとした野村さんが出てきまして(笑) 思っていたよりもしっかりしたベンチャーらしさを感じて、その瞬間少し襟を正しましたね。

――大城社長との面接では、どんなやり取りが印象に残っていますか?
炭本  パリッとした野村さんのあとに二次面接に現れた大城さんが、半袖短パンだったんです(笑) いい意味でギャップがありましたね。

「なぜこの事業を始めたんですか?」と聞いたら、「なんとなく」と返ってきたんです。それまで僕がいた会社はビジョンや世界観の強さを前面に出す文化だったので、2次面接まで来た人間にそんなラフな答えを返せる軽さが、逆にいい会社だなと感じました。飾らない身の丈の等身大な感じに、好感を持ったんだと思います。

内定までは2〜3週間ほどでした。実は他に2社から内定をもらっていたんですが、そちらはすでにコールセンターのマネージャー職として役割がはっきり決まっているものでした。何をするかが最初から見えている安心感はあるものの、グスクはこれまでの経験を活かして自分で何かを作り上げていく余白がある。そこに惹かれて入社を決めました。

掃除が大の苦手だった自分が、現場で教えられたこと

――入社後は、まず現場に入られたそうですね。
炭本 経験者採用だったので、最初からマネージャー的な仕事をするのかと思っていたんですが、「まずは現場でコミュニケーションを取るのもいいのでは」ということで、3ヶ月間は清掃業務に入りました。正直に言うと、片付けや掃除は大の苦手で(笑) 家でもロボット掃除機に頼りきりなんです。

――そんな中で、印象に残った出来事はありますか?
炭本 社員のみなさん(リーダーたち)の規律の高さに驚かされました。誰も見ていなくてもサボらず、「このクオリティでやらなきゃいけないんです」と、年上できっと言いづらさもあったと思いますが自分にもしっかり伝えてくれる。

この規律を守ろうとする姿勢がある組織はなかなかないと思っていて、本当にリスペクトできました。同時に、この人たちがのびのび働ける環境をつくることが、自分にできることかもしれないと思うようになりました。


ロボット掃除機、外部委託化、シフト自動化で、現場の"余白"をつくる

――現場研修を終えて育成課に配属されてから、具体的にはどんな取り組みをされてきたんですか?
炭本 最初に取り組んだのが、時間の"余白"をつくることでした。現場は日々忙しく、そこに新しい提案をしても「そんなこと言われても」と反発が生まれてしまう。だから、まずは負担を減らす仕組みから着手しました。

1つがロボット掃除機の導入です。家電のサブスクを使えば月額費用だけで試せて、合わなければ返却してコストを止められる。自宅でも複数機種を試していたので、コスパのいい機種を選んで、フローリング面積の広い施設から導入していきました。現場からは「めちゃくちゃ楽です」という声をもらっています。まだまだ改善の余地はあると思っています。

もう1つは清掃業務の一部委託化です。1棟物も戸建てもある中で、移動そのものがコストになっている物件をリストアップし、個人清掃者のマッチングサービスなどで上位に上がってきた業者さんに上から順にメールしてって委託先を探しました。今は4社にお願いしていて、自社で注力すべき建物とそうでない建物を見極める「選択と集中」を意識しています。

――さらに、シフト作成の自動化にも取り組まれているとか。
炭本 今はスプレッドシート上で手作業で配置しているシフトを、3人がかりで1時間以上かけて組んでいます。どんなにバランス良く組んだつもりでもどうしても偏りが生まれて、誰かが不公平さを感じてしまう。

それを「仕組みのせい」にできるように、自動配置の条件定義を今まさに作っている最中です。あわせて、現場が社員の稼働にどれだけ依存しているかを数値化する人員シミュレーターの開発も進めています。

――村上さんが開発されたシステムについても伺いたいです。
炭本  まだ本格稼働はしていないんですが、これが本当にすごいんです!普通、1つのアプリをつくるのに大勢のエンジニアが関わるものですが、それを村上さん1人でここまで到達させているのは何なんだろうと思うくらいで。

しかもシンプルな設計で、誰でも直感的に操作できて、必要な情報だけがちゃんと絞られて表示される。みんなが使うことをすごく想像しながらつくったんだと感じますし、UI/UXの本質をちゃんと押さえているんです。まだ運用し始めたばかりですが、僕はすごいシステムなんだと周りの人たちにも伝えたいと思っています。

このシステムのおかげで、毎日スプレッドシート上でポチポチ配置していたシフトを自動化できる可能性が見えてきました。今は3人がかりで毎日1時間ほどかけている作業なので、これが自動化できたらみんな絶対楽になる。そこをちゃんと完成させたいと思っています。

「役に立ってる感」がすべての答え合わせになっている

――グスクに入ってから、ご自身の成長を感じることはありますか?
炭本 めちゃくちゃ楽しいです。なぜかと考えると、役に立ってる感を実感できているからだと思います。グスクが成長する過程で、これまで自分が経験してきたことの答え合わせをしている感覚があるんです。

これまでのグスクは、感覚や体感で覚えたことを人に教えて受け継がれてきた組織でした。それ自体はグスクらしさでもあるんですが、「なぜそれができているのか」を言語化できると、自分の解像度も、相手の解像度も上がっていく。今までやってきたことの延長線上に、今の仕事があると感じています。

――過去の会社と比べて、グスクで働くいいところはどんなところですか?
炭本 社長との距離が圧倒的に近いことです。何かを決めるときの合意までのスピードが速い。給与面でも、これまでで一番評価されていると感じますし、頑張った分がちゃんと返ってくる環境だと思います。

経営の視座で、グスクの未来を考える

――ご自身の役割として、この先どんなことに取り組んでいきたいですか?
炭本 「福岡の民泊といえばグスク」と、最初に名前が挙がる存在になりたいですね。今も複数のオーナー様へ提案もやっていますが、よそから「グスクさんを紹介してもらって」と言われるような信頼の輪が広がっていくといいなと思っています。あと、社員旅行とか行けるようになったらいいですよね(笑)

あとは、バックオフィス機能がまだ立て付けとして存在していないことが課題だと感じています。人事、労務、総務といった機能を、今はみんながプレイヤーやマネージャー業務の合間に一タスクとしてこなしている状態で。会社がこれから拡大していくフェーズでは、そういう知見を持った人がいるだけで安心感がまったく違ってくると思うんです。

――経営という視点では、どんなことを感じていますか?
炭本 大城社長のすごいところは、機会を逃さずに、蓄えを経てシフトできる余裕を持って経営していることだと思います。ベンチャーの最初の壁と言われる10年はおそらく超えられるでしょうし、その先の15年、20年をどう乗り越えるかが次の壁になる。

インバウンドに頼りきりにならず、時代の変化に合わせて会社自体をどう守っていくか、そこまで踏み込んで考えられたらいいなと思っています。「視座が低い」と言われ続けた僕が、視座を高めようとしているわけです(笑)


釣りとアイドル、充実したプライベート

――お仕事以外の時間はどんな風に過ごされているんですか?
炭本 趣味は釣りです。海の上は電波が届かないので、休みの日はまるっと"圏外"になりますね。

あとはアイドルが好きで、日向坂46を追いかけています。年に1回くらいは福岡でもライブがありますし、この間は横浜まで遠征しました。

――奥さまとの関係性も素敵だと伺いました。
炭本 うちはお互いロジカルなタイプで、依存しすぎない関係を意識しています。結婚してすぐ、家探しの都合で2人ともしばらく実家で過ごしていた時期もあって、周りには「大丈夫?」と心配されました(笑) それぞれ自分のペースを大事にしながら、支え合っている感じです。

これからのグスクに、そして中途で悩む人たちへ

――中途入社として、社内に馴染むうえで意識していたことはありますか?
炭本 まずは信頼を積み上げることかなと思います。年上で経験者だからこそ、最初にちゃんと現場のルールを守ることを徹底しました。組織は歯車のようなもので、自分だけが回っても空回りするだけ。噛み合うためには、まず相手との信頼関係が必要だと思っています。

――若いメンバーが多い環境で、年上として振る舞う難しさもあったのではないですか?
炭本 ありましたね。1番の新人ではあるので謙虚でいようと思う一方、年も離れているのであんまり謙虚すぎても、逆にみんなが扱いづらいだろうなと。だから、程よく年上っぽさを出しながら、ちょっと"兄貴"ムーブをするようにしていました。

コンビニに寄ったときに「コーヒーいる?」と聞いてみたり、時間がありそうなら飲みに誘ってみたり。これは自分がずっと先輩たちにしてもらってきたことなんです。「お前がこの立場になったら同じようにしろよ」と、どの会社でも言われてきたので、自分の番が来てしまったかという感覚になっています(笑)

――最後に、グスクが気になっている方へメッセージをお願いします。
炭本 グスクはまだその全貌が見えにくい会社だと思います。でも、それは正しい反応だとも思っていて。少しでも気になる気持ちがあれば、気軽にカジュアル面談に来てほしいです。

転職活動がうまくいかずモヤモヤしている人や、自分の役割をもっと広げたいと思っている人、もしかしたら民泊という事業の中に、自分の経験が活きる場所が見つかるかもしれません。未経験の業界だからと壁をつくらずに、ぜひ知ってほしいですし、聞きに来てもらえたら嬉しいです。

グスクでは現在、未来の幹部候補を募集中です!

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